記章?コサージュ?違うのは呼び方だけ?~違いを分かりやすく説明~
卒業準備を始めると、様々なものが必要であることに驚かれることでしょう。リストを作成するとかなりの量になりますね。
「卒業式に胸につけるアレ、なんて言ったっけ?」
記章でしょうか?コサージュでしょうか?
「コサージュの和名が記章では?」という声もありそうですが、これは違います。
記章(徽章):職務・身分または名誉を表すために、
衣服・帽子・ちょうちんなどにつけるしるし
コサージュ:婦人服の胸・胴・肩などにつける小さな花飾り
となっています。
本記事では、記章とコサージュの違いについてもう少し詳しく説明をしていきたいと思います。
記章とは
記章とは、主にバッジやメダル等の参加者や関係者へ記念として与えられるしるしを指します。徽章と同意義的な意味を持ちますが、徽章の方が職務・身分を表す意味合いが強くなります。徽章として判りやすいのが弁護士バッジや議員徽章です。
「徽」が示すしるしとは、本来騎馬武者が背に担ぐ「旗印」を指しますが、旗だけでなく家具、衣服、武具、建築金具などに取り入れられていきました。
時代劇の合戦などを見ても、旗・武具などには家紋が刻まれていますね。
これが明治維新後、西洋文化の影響を受け、帽章やボタンにしるしが刻まれ、勲章・メダル・バッジへと発展していったと考えられています。
現在では徽章は、必要とされるしるしを表したボタン、メダル、バッジ以外にも、ペンダント、旗、トロフィー等を包括する名称となっています。
その中で、式典等でよく目にするものが、リボン記章です。
学校行事だと来賓用の赤いリボンや入学・卒業の生徒用によく用いられます。
コサージュコンシェルではリボン記章の取り扱いはありませんが、その流れを汲んだ商品として「絹バラ」があります。
関連記事:タレ付きの「おめでとうコサージュ」とは通常コサージュの違い ~タレ付きの意味と選び方について~
コサージュとは
コサージュとは、婦人服に着ける花飾り、と先ほどお伝えしました。
元々は、フランス語で婦人服の身頃・胴部や胴衣のことを指す「corsage(コルサージュ)」が語源になっており、かつて“bouquet de corsage(ブーケ ドゥ コルサージュ=胸元の花束)”と表現していたものが、時代が経つにつれて、身頃に付けられる花を単にコサージュと呼ぶようになったとされています。
また、コサージュは単なる装飾品ではなく、「魔よけとして日々身につけるもの」でしたが、やがて「祝いの意味を込めてフォーマルな場で身につけるもの」へ変化していきました。
女性限定の商品では、男性は?という疑問の声が聞こえてきそうですが、皆様一度は耳にされことがあると思います。
男性用のコサージュのことを「ブートニア」といいます。結婚式で見かけますが、最近ではそれ以外のお祝いの席で着用できるような男性用コサージュも装飾品として販売されているようです。
どちらもスタートは生花でしたが、現在は造花やプリザーブドフラワーがポピュラーです。
一般的に種類としてはバラが一番多く、コサージュコンシェルもバラのコサージュを一番多く取り揃えております。
関連記事:卒業式・入学式用【バラ】のコサージュ特集
卒業式用の記章・コサージュ
卒業式に記章やコサージュを身につける文化はいつから始まったのでしょうか?
残念ながら、その年代については詳しくは判りませんでした。
ただ、どちらの方が早かったかというと、記章です。
ここからは推測ですが、記章を身につける=「卒業生(入学生)」である身分・資格を目に見えて表すということで
・在校生と視覚的に見分けがつくこと
・ハレの日を迎えたことを示され卒業生(入学生)は誇りを持つ
・在校生の祝いの気持ちを示す
といった意味があったのではないでしょうか。
記章ではなく、その表現を生花で行った地域や学校もあったでしょう。
コサージュが日本で一般的に普及していくにつれ、その華やかさやバリエーションの多さもあり、記章からコサージュへと変化していったのではないでしょうか。
コサージュコンシェルの調べでは、現在では全国の小中高校の卒業生の約70%がコサージュを胸に飾り卒業していくそうです。
関連記事:卒業式・入学式で生徒がつけるコサージュにはどんな意味があるの?
最後に
本記事ではコサージュと記章の違いについて、その成り立ちからご説明しました。
どちらも卒業生・入学生を祝い、式典に品格や華やかさを添えるものです。
素敵な卒業式・入学式になるよう祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。